「金」の上昇はいつまで続く?
新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界の中央銀行が金融緩和を実施したことで、資産価値が上昇し、投資家のマネーがあらゆる分野に流れ込んでいる。特に、金市場は実物資産として人気化しており、1オンス2000ドル突破し、8月11日時点ではいったん、利益確定の動きから1900ドルまで、調整しています。金融市場で猛者たちに肩を並べて参入した金投資初心者が知るべき事実。果たして、この金の上昇はどこまで続くのか。金の価格の上昇は「虚像」か「現実」か。
マネーの相場は面白いことに、「虚像」を「現実」に変える力があるのも、また、事実なのです。政府・中央銀行が、世界経済が崩れないようにある意味「虚像」の世界を創りだし、われわれは、薄氷を踏む思いで進んでいます。虚像から現実へとなることを祈りながら。その不透明感な状態に置かれた投資家の心理は「実物資産」である「金」へ向かっています。
今年に入って金は他の資産と比べても上昇の値動きは上位に入っており、約30%も高騰しています。新型コロナウイルスの感染拡大が経済に大打撃を与える中で、金の買いが集まっているのです。実際、中央銀行の金融緩和で米国債の実質利回りが過去最低を更新し、利回りゼロの金が、相対的に魅力が増すことになっています。
また、金価格の上昇は、ドル安基調によって、外国人にとってはドル建ての金が割安で購入できる状況や、FRBによる資金供給はドルの価値を下げることにつながっており、22年まで金利を上げないといった、米中央銀行の施策も金には優位な相場が続くと見られます。