保身のみの立憲は不要な存在

立憲民主党と国民民主党の合流協議の結果として、玉木雄一郎代表が記者会見で「分党」するに至った旨を発表した。そのうえで、玉木氏自身は立憲民主党には合流しないと言う。

拳を突き出す
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筆者は玉木氏の判断は正しいと思う。消費税減税という政策の一丁目一番地、そもそも「税金」という民主主義の基本的な理念の部分で一致しない野合など存在するべきではない。

旧民主党の支持基盤である連合が立憲支持の総評系と国民支持の同盟系に分かれて久しく、総選挙の噂が駆け巡る中、選挙のことしか頭にない政治屋集団が合流に急いだことは、政治家の本能としては理解できる。そして、自民党長期政権から政権交代を求めるだけの支持者がそれを是とするのも分からないでもない。最後まで消費税減税に拘った玉木氏が実質的に政治屋の所属国会議員に梯子を外されることもある程度は予測できたことだった。

しかし、そのような単なる権力亡者の集団が日本をダメにしてきたのだ。自民党に反対するだけで、建設的な対案をろくに示すこともなく、日本の政治を腐らせてきたのは、野党第一党の立憲民主党だ。国民生活が疲弊する中、支持基盤である公務員労組におもねり、新型コロナウイルス問題からの日本経済の回復プロセスに必要な消費税減税に後ろ向きな立憲民主党は日本国民にとって必要がない政党だ。その政党に選挙のために合流する政治家は、日本国民の生活・経済よりも己の保身を重視する政治屋だと言って良いだろう。