ガラス業界は、建築用と自動車用の「板ガラス」と、薄型テレビやPCなどディスプレーに使われる「液晶ガラス」の2つにセグメントが分かれるが、いずれにおいても日本のガラスメーカーは世界的トップクラスのシェアを誇る。どちらも近年は供給過剰による需給ギャップによって業績は厳しかったが、昨年から、ようやく改善の兆しが見えてきた。

まず板ガラスは、2011年頃から金融危機などを発端に欧州の建築需要が激減。日本板硝子、旭硝子ともに業績が悪化した。2社はここ数年、リストラなどを進めて生産能力を集約、コストを削減してきたが、昨年あたりでそれが一段落。原油安やガス価格の下落などでコストも削減されたことで、収益は改善傾向にある。だが、中国などの新興国メーカーが台頭してきており、汎用化が進む。日本企業としては、軽量化や薄型化といった付加価値で差別化を図らないと、将来的には厳しいだろう。
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(構成=衣谷 康)

