睡眠の質を高めるにはどうすればいいか。健康と福祉を専門とするジャーナリストのキム・ジョーンズさんは「寝る準備ができたらトイレに行き、用を足したら30秒待って、もう一度トイレへ行くといい。また、就寝時刻の少なくとも2時間前に仕事や家事などの作業を終わらせておいたうえで、寝る前に食器をていねいに洗うと心が落ち着き、ストレスが減る」という――。

※本稿は、キム・ジョーンズ(著)、鹿田昌美(訳)『最新科学が証明した睡眠にいいことベスト211』(文響社)の一部を再編集したものです。

不眠症と睡眠障害に苦しんでいるベッドの男性
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就寝前に膀胱を確実に空にするための方法

身体と心のスイッチは、数秒でオンからオフに切り替えることができません。忙しくあたふたしている状態から、完全にリラックスしてぐっすり眠れる状態になるには、準備が必要です。

夜になったら徐々にスローダウンして、穏やかな静けさを味わえる時間を持ちましょう。張りつめてピリピリした状態から静かに落ち着いた状態へと切り替えていくのです。

するとベッドに入る頃には1日の緊張を忘れてゆったりできて、楽々と夢の国に入っていくことができるでしょう。

本稿では、就寝前のリラックス・ハックをお伝えします。

1つ目は、夜中にトイレに行きたくなって目を覚まし、ぐっすり眠れないことが多い人は、就寝の2時間前から水分摂取を避けた上で、「ホップ」「ステップ」の2段階を踏むことを試してください。

寝る準備ができたらトイレに行き、用を足したら30秒待って、もう一度トイレへ。

もしくは、歯を磨く直前にトイレに行って、服を脱いで体を洗ってベッドに入る直前(約10分後)に、もう一度行きましょう。

これは膀胱を確実に空にするための「2段排尿」と呼ばれるテクニックで、過活動膀胱の治療に使われています。夜中に尿意が気になって目が覚めることが少なくなるはずです。