夜中に目が覚めたら身体の各パーツに意識を向ける

夜中に目が覚めたら、そのまま動かないでください。

身体は寝返りを打つ動きを、起きる時間が来た合図だと解釈して、アドレナリンを分泌する可能性があります。

キム・ジョーンズ(著)、鹿田昌美(訳)『最新科学が証明した睡眠にいいことベスト211』(文響社)
キム・ジョーンズ(著)、鹿田昌美(訳)『最新科学が証明した睡眠にいいことベスト211』(文響社)

もしも夜中に目が覚めたら、ゆっくりと呼吸をして、肌にあたるシーツや布団の柔らかさ、頬にあたる空気の冷たさに意識を向けましょう。そして、静止した感覚と、あわてずにリラックスできる充実感を味わってください。

もうひとつの方法は、足先から上に向かって、身体の各パーツに意識を向ける「ボディスキャン」を行いながら、それぞれに「眠い」というメッセージを伝えることです。

「左足が疲れて眠い、右足が疲れて眠い」というように、心のなかでつぶやきます。

眠くならない部分があっても、その気持ちに反発したり、不安になったりしないでくださいね。

感情をありのまま認めて受け入れ、落ち着かない身体の部分にあたるシーツの感触にそっと意識を向けてから、残りのボディスキャンを進めましょう。

いびき予防には舌の運動が効果的

自分の(またはパートナーの)いびきで眠れないことが続くのなら、口腔咽頭(唇の内側から喉にかけて)のエクササイズを行うと効果的です。

いびきは、上気道の柔らかい組織や筋肉がゆるんだ状態で振動するときに発生します。ですから、これらの筋肉を引きしめてゆるみを少なくすると、いびきをかきにくくなるのです。

いびき予防の舌の運動法
①舌先を前歯の後ろの上あごに押しつけてから、後ろにスライドさせる。
②次に、舌先が前歯の根元に触れた状態で、舌の裏側を口の底に押しつける。
③また、舌を吸うようにして上あごにつけ、押しつける。

米国胸部専門医学会の学術誌『チェスト(CHEST)』に掲載されたブラジルの研究によると、このようなエクササイズを行うと、いびきをかく頻度が36%低下し、騒音のレベルが59%低下したそうです。

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