あくびをしているところを思い浮かべるだけでいい
「表情フィードバック仮説」を知っていますか?
表情をつくることが感情に影響を与え、心の感じ方まで変えてくれるという心理学の仮説です。
これを眠りに応用すると、まぶたを下げて小さくあくびをして眠そうな表情をつくるだけで、「疲れて眠い」というメッセージを心に送ることができるというわけです。
ただし、あくびの口をつくるときには、口を大きく開けるだけにして、息を吸わないようにしましょう。大きく息まで吸い込むと、頭が冴えてしまうからです。
あくびを想像する、というもうひとつのやり方もあります。周囲の人があくびをしているところを思い浮かべてもいいでしょう。
複数の研究から、あくびは周囲にうつりやすく、あくびを聴覚や視覚で感じたり想像したりするだけで、脳内のミラーニューロンが活性化され、あくびが出ることがわかっています。
寝るときに靴下を履くと、睡眠時間が32分長くなる
足が温かいと、リラックスして早く眠れるかもしれません。
『ネイチャー』誌に掲載されたスイスの学者による研究から、足を温めて血管を広げると、深部体温の放出に役立つことがわかりました。
眠る時間だと脳に知らせるためには、就寝時に深部体夜を下げる必要があります。就寝時に深部体温が下がるのは自然に起こるプロセスですが、足先を温めることで促進されて、身体の睡眠メカニズムのスイッチが入りやすくなるのです。
韓国のある研究によると、寝るときに靴下を履いた人は、靴下を履かなかった人よりも、寝つきが早まり、睡眠時間が32分長くなり、中途覚醒が少なくなったそうです。
足先が冷たく感じることが多い人は、就寝用の靴下を準備するか、湯たんぽなどで温めてみましょう。