「やらないといけない」とはわかっていても、仕事が手につかない。あるいは、後回しにしてしまう。そんな部下の「先延ばし」には、タイプ別それぞれの原因があります。童話マトリックスのタイプ別診断を活用し、部下の特性に起因する原因を解明していきましょう。前回の「うさアリ」「うさギリス」に続き、今回は「かめアリ」「かめギリス」の先延ばし撃退法を解説していきます。

「かめアリ」の先延ばし撃退法

理由① 目的・ゴールが曖昧な仕事や、短納期の仕事は計画が立てられない

「うさアリ」と同様に、アリ系タイプの「かめアリ」は、仕事に対して「失敗したくない」「仕事を片づけて安心したい」という、リスク回避がモチベーションの源泉となっています。ですから、目的、目標、プロセスが明瞭でないと不安を覚え、着手できなくなります。

ただし、「うさアリ」が「やることが見えないと、すぐ取り掛かれなくて困る」のに対し、「かめアリ」は「やることが見えないと、計画が立てられなくて困る」という考え方です。計画を立てるために、「いまわかる情報は全部ほしい」と考えている、いわば完璧主義者なのです。

(構成=岩川悟、吉田大悟 イラスト=Style.T.84 図版作成=佐藤香奈 撮影=玉井美世子)