一般的に会社員には確定申告の義務はないが、前年の行動によっては必要になるときもある。会社員の確定申告について、書籍編集者の梅田直希さんが元国税専門官の小林義崇さんに聞いた――。

※本稿は、小林義崇『超改訂版 すみません、金利ってなんですか?』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

税金の計算をする人
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「確定申告」ってなんですか?

【梅田】確定申告って具体的にどういうものなんでしょうか? 聞いたことはもちろんあるのですが、その実態を知らなくて……

【小林】自分で1年間の所得を税務署に申告して、納税額を確定させる。この一連の手続きが確定申告です。そもそも、お金を稼いだときには必ず3種類の税金がかかることになっています。「所得税」「住民税」そして「復興特別所得税」です。確定申告をすることで所得税と復興特別所得税が算出されます。さらには確定申告の情報を基に、住民税が地方自治体によって算定されますので、とくに自営業やフリーランスの人にとっては3つの税金を確定させるためのとても重要な手続きなんです。

【梅田】ただ、会社員は年末調整があるので確定申告をしなくてもいい、と。

【小林】そうですね。でも、年末調整に間に合わないこともありますし、実は年末調整では申請できない所得控除もあるんです。ですから、確定申告の基本的な仕組みは理解しておいて損はないと思いますよ。「会社員であっても確定申告しないといけないケース」「したほうがいいケース」もあるので。

【梅田】ぜひ、会社員という観点から確定申告について教えてください!

「確定申告が必要」なのはどんなとき?

【小林】お勤めの人が確定申告を行うべきパターンは、次の3つのケースに大別できます。

①「税金をプラスで納める必要があるから、確定申告を行わないといけない」ケース
②「支払うべき税金が安くなる、つまり還付金をもらえるから確定申告を行ったほうがお得」なケース
③「納税額も還付金もないが確定申告をすべき」ケース

【梅田】①「税金をプラスで納める必要があるから、確定申告を行わないといけない」というのは、副業で本業にプラスして稼いだから確定申告をする、とかですか?

【小林】まさにその通り! 「家を売って利益が出た」とか「本を出して印税を受け取った」といったケースの所得も含まれます。ただし、これは副業で稼いだ額が20万円を超えた場合の話。「追加の収入があっても確定申告しなくていい」というパターンもあります。

【梅田】そのパターンを教えてください!