※本稿は、保坂隆『ムリなく気楽にちょうどよく 「ひとり老後」の人づきあいの知恵袋』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
基本は「ひとりで楽しめる人」になること
冒頭からいきなり矛盾したことを言うようですが、人づきあいが上手になりたければ、まず、ひとりで行動できること、そしてひとりで楽しめる人になることが大切です。
「○○展を見に行きたいけれど、一緒に行く人がいない」
「△△という映画が評判になっているけれど、誰か一緒に観に行ってくれないかしら」
こんなふうに思っているのはいいとして、誘った相手が「今回はちょっと……」などと言うと、「だったら私も行かないことにするわ」と口にしたりするのはいかがなものでしょうか。
これでは半分脅しているみたいで、相手の気持ちはズシリと重くなってしまいます。
もちろん、一緒に行くことができたら、どんなに楽しいだろうと思って誘うのですが、相手の都合がつかなければ、「残念ね。次の機会にはぜひ一緒に行きましょうね」などとさらりと受け、ひとりで見に行けばいいのです。
ひとりでも楽しめる人には、この軽やかさがあります。これが相手にとっても快い印象になるのです。
また、一緒に出かけた場合も、相手にしょっちゅう話しかけていないと気がすまない人がいます。それも、なぜかたいてい独演会だったりします。
そのうえ、相手が「今日はこれから、もう一カ所、回りたいところがあるので」と言ったりすると、「私もご一緒するわ」などと、どこまでも一緒に行動しようとします。
これでは相手はうんざりしてしまいます。
中学生の友だちづきあいではないのですから、引くべきタイミングは心得ておきたいものです。
年齢を重ねていくと、人それぞれ個性やクセが強くなってきます。
それらを丸ごと受け止めて、さらりと流せるようでなければ、老後の人づきあいはうまくいかないものだと肝に銘じておきましょう。

