※本稿は、長尾和宏『病気の9割は自分で治せる!』(PHP新書)の一部を再編集したものです。
光に当たらないとどんな健康法も無意味
セルフメディケーションの最重要項目は「歩くこと」です。1日7000歩ぐらいがちょうどいい。それより少なくてもいいですから、ゆっくりでもいいので、こまめに歩いてください。歩くことは万病に効きます。
ウォーキングマシンでもいいけれど、日光に当たりながら歩ければ最高です。
「歩きながら太陽に当たる」
これをしないならば、どんな健康法も無意味だと断言します。なぜ太陽の光に当たらなければならないのか。
たとえば「お肌の敵」とされる紫外線は、ビタミンDを生成するためにどうしても必要なことがわかっています。体内でビタミンDがうまく生成できずに不足すると、睡眠時無呼吸症候群になってしまうリスクが高くなります。睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、血中ビタミンD濃度が低い傾向があります。
ビタミンDの濃度は、症状の重さとも関連すると言われます。保険診療で測れます。また、一般にウイルスは紫外線にとても弱く、紫外線に当たると不活化します(ノロウイルスのようなしぶといウイルスもいますが)。感染症にやられないためにも、日光はとても重要なのです。さらにビタミンDには、骨を丈夫にしてくれる、という働きもあります。
太陽光を浴びるとなぜ幸せな気分になるのか
紫外線に当たるとシミやシワが増える、皮膚がんの原因になるなどいろいろ言われていますが、紫外線は人体に絶対に必要なのです。美容業界のデメリットを強調した刷り込みに騙されてはいけません。太陽光を日常生活で自然に浴びるべきです。
太陽光の働きは、それだけではありません。太陽光を浴びると脳内で、幸せホルモンと呼ばれている、セロトニンという神経伝達物質が分泌されます。つまり、太陽の光を浴びると、それだけで幸せな気分になるのです。
さらにセロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの材料になります。朝から日中にかけて脳内にセロトニンがたくさん分泌されると、夜にメラトニンが分泌されやすくなります。
朝7時に太陽の光を浴びれば、その15時間後の夜10時くらいには、睡眠ホルモンのメラトニンが出てきて、自然に眠たくなります。朝、太陽の光を浴びながらの散歩は気持ちがいいものです。その結果、睡眠の質が高まります。
そして、騙されたと思ってやってほしいことがあります。


