※本稿は、長尾和宏『病気の9割は自分で治せる!』(PHP新書)の一部を再編集したものです。
「かため」の歯ブラシは選んではいけない
歯磨きをする上で、歯ブラシ選びは大事です。歯科医がすすめる歯周病予防の「理想的な歯ブラシ」は、実はかなり共通した特徴があります。
まず毛の硬さは、「やわらかめ」もしくは「ふつう」がおすすめです。「かため」は歯ぐきを傷つける、歯肉退縮(歯ぐきが下がる)を招くなどのリスクがあります。特に、歯磨きの後、たまに口の中が出血するなど、歯ぐきが弱い人は「やわらかめ」にしましょう。
ヘッドの大きさは「小さめ」です。小さいほうが、奥歯の裏側や歯並びの悪い部分に届きやすいのです。前歯2本分くらいの幅が目安となります。毛先の形は先端が細くしてあるもの(テーパード毛)を選びましょう。歯周ポケット周辺を磨きやすくなります。
毛の密度は高すぎないほうがよいです。ぎっしり密集したほうがよく磨けそうな印象ですが、実は歯垢が毛の間に詰まりやすいデメリットがあります。適度な密度のほうがカスをかき出しやすいのです。持ち手(ハンドル)は、細かい動きがしやすいストレート形状がいいでしょう。今の電動歯ブラシも優秀です。「手磨きが苦手」「短時間で効率よく磨きたい」人に向いています。
歯ぐきが傷つくと歯周病リスクが高まる
歯ブラシ選びはいわばウォーキングの靴選びと一緒です。個人個人の歯に合わせてフィッティングしてもらってもいいぐらいです。合わない靴で歩くと靴擦れしたりするのと同じように、合わない歯ブラシは逆効果です。ビジネスホテルのアメニティのような歯ブラシはなるべく避けましょう。
旅行や出張では、いつもマイブラシを持っていたいものです。歯磨き粉も、かかりつけの歯医者や歯科衛生士とよく相談して、歯周病予防に効果があるものを、ぜひ選んでください。ちょっと高くても、効果を考えれば安いものです。
ビジネスホテルの歯ブラシは毛先が硬くとがっていることがあります。硬すぎる歯ブラシは歯ぐきを傷つけることがあります。そのような歯ブラシを使う場合は、歯ぐきを傷つけないように軽くあてるなど、注意して使いましょう。
歯ぐきに傷がつけば、何らかの菌に感染しやすくなりますから、歯周病になるリスクがあります。高い歯ブラシには、高い理由があるのです。きめ細かくてやわらかくて傷つけない、そういう機能を目指して作られた物を使うことが、体を気遣うということです。私も恥ずかしながらこの年で気がつきました。

