知識を増やすにはどうすればいいのか。実業家のひろゆきさんは「99%の人は自分の頭で考えるより、世間の評価の高い本を読んで、その内容をそのまま受け止めて使ったほうがいい」という――。成毛眞さんとの共著『考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ』(集英社)より一部をお届けする――。(第2回)
木と暖かい光で飾られた本棚店のぼかしの背景
写真=iStock.com/pattawee kunsrivarathai
※写真はイメージです

自分の頭で考えずに本の受け売りをする方がいい

【ひろゆき】今回のテーマは、編集部のリクエストで「自分の頭で考える方法」です。

【成毛眞】僕がやっている方法はシンプルです。評価の高いちゃんとした本を読んで、その本の内容を受け売りするだけ。

【ひろ】シンプルっすね(笑)。

【成毛】でも、これを10年も繰り返していると「成毛さんは言っていることがちゃんとしている」と評価してもらえますから。

【ひろ】ちゃんとした本とは?

【成毛】例えば、フランスの人口統計学者エマニュエル・トッドの本。それまでは国際政治学者サミュエル・ハンチントンの『文明の衝突』の話をしていましたが、トッドがハンチントンの言っていることをクソミソに言っていたので、今度はトッドの受け売りをするようになりました。そういう本の受け売りをするのが一番いいんですよ。もっともらしく聞こえますから。

【ひろ】それを続けてきて、今のポジションを築いている成毛さんが言うんだから信憑性はありますね。

【成毛】ひろゆきさんは、どうなんですか?

99%の人たちは「受け売り」のほうがいい

【ひろ】今回のテーマは「自分の頭で考える」ってことですけど、僕は自分の頭で考えないほうがよい派なんですよ。世の中、自分の頭で考えたほうがうまくいくのって、頭の良い上位1%の人だと思うんです。んで、残りの99%の人たちは頭の良い人が考えたものを、そのまま受け止めて使ったほうが断然よい。ってことで、成毛さんがやっている評価の高いちゃんとした本を読んで、それを話すってのは、僕の考えと共通しているのかなと思いました。まあ、成毛さんは1%の側だと思うんですけどね(笑)。

【成毛】いやいやいや。僕も99%のほうですよ。とにかく、頭の良い人の受け売りをすればいいんですよ。