受け売りに最適なのは「5000円くらいの分厚い翻訳本」

【ひろ】「へたの考え休むに似たり」っていうじゃないですか。頭の悪い人が自分で考えると、例えば、「コロナワクチンは打つべきではないと判断した」みたいな変なことになっちゃうこともあると思うんですよ。ちなみに、受け売りする本を選ぶ基準はどんな感じですか?

【成毛】全世界的な自由民主主義国圏の中で評価が高く、ベストセラーになっているような分厚い本の翻訳本がよいと思います。値段的には2000円から5000円くらいでしょうか。

【ひろ】ってことは、トマ・ピケティの『21世紀の資本』とかも読んでいるんですね。

【成毛】そうですね。

【ひろ】でも、ピケティの本って日本でもはやってみんな買ってましたけど、いざ読もうとすると尻込みしちゃう本でもありますよね。

【成毛】ただ、月に何冊も読まなくていいですから。受け売りしたくなるような本は、数年に1冊くらいの感じで出ている気がします。

【ひろ】ピケティと同じように、エマニュエル・トッドの本も面白くないんですよね。

【成毛】あはははは(笑)。

【ひろ】エマニュエル・トッドのことをウィキペディアで見たら「あ、すごく役に立ちそう」と思ったので、本を手に入れたんですけど、5000円もする分厚い本で、しかも面白くないから、一向に進まないという……(笑)。

ひろゆきが思う「面白い本」の5つの基準

【成毛】ちなみに、ひろゆきさんがオススメする本はなんですか?

【ひろ】僕的には5つの基準を満たしていたら面白い本なんです。それは「①今後10年以上も影響を与える技術や文化に関する話。②結論に至る経緯と理由に筋が通ってること。③資料から組み立てられていて、個人の感想を書いてるわけではないもの。④一般的な常識とは違う結論や発見があること。⑤読んでいて面白い」です。

【成毛】その基準を満たすのは?

【ひろ】例えば、人類史の謎に迫ったジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』。『コンテナ物語』も良かったですね。先進国の製造業が不況になっているんですが、これって海上輸送費が異常に安くなったからなんです。今は人件費の安い国で生産した製品が低コストで輸入できるようになっている。んで、その海上輸送に重要な役割を果たしているのがコンテナなんです。

【成毛】コンテナ物語は、僕も全推しです。あれは面白いですよね。