成功の秘訣は大雑把な性格と自由な心

坂本龍馬は決して頭の切れる人物ではなかった。私はそう思います。

ビジネスマンので、高いビル、低角度
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たとえば、龍馬が師と仰ぐ勝海舟との逸話。よく小説では、龍馬が勝海舟を暗殺しに行って、逆に諭されたというように書かれていますが、実際に2人は息が合ったのでしょう。勝海舟は幕府の人間ですが、龍馬は幕府や薩摩、長州とか、そういった派閥みたいなものを、あまり気にしていなかったのだと思います。龍馬は「利用できるものは利用してしまえ」と考えるところがある一方、自分と反対の意見があったら、わかってもらうまで「ああでもない、こうでもない」と説得しようとする人間です。

派閥に属さず、自分は自分。そんなことができるのは、彼が緻密な発想ができるタイプではなかったからではないでしょうか。物事を深く考えるタイプには龍馬のような行動はできないはずです。龍馬にいい加減なところがあってこそという気がします。