「上司に認められない」と悩む人には、共通して間違えているポイントがある。社員研修を数多く手がける伊庭正康氏は、「上司が評価しているのは、真面目にやっているかどうかではない。そこを間違えている人が多い」という——。

※本稿は、伊庭正康『トップ3%の人は、「これ」を必ずやっている』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

幸せなビジネスパーソン
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上司が「私のところにもっと来ていいよ」と言う真意

上司からの指示に従い、真面目にコツコツと頑張っているのに、思ったほどの評価を得られない……。そういったことはないでしょうか。

言われたことをきちんとやっているし、とりたてて叱られたこともない。

人事考課だってマイナスはついていない。むしろ良い。

でも、なんとなくだけど、上司に認めてもらえていないような……。

そう感じたことはないでしょうか。

先に答えを言いましょう。

上司が評価しているのは、真面目にやっているかどうかではありません。むしろ、頑張るのは当たり前で、コツコツとできない人はマイナス評価になっています。上司が、あなたに期待しているのは、「影響力の大きさ」です。

私の失敗談を紹介しましょう。

人には取り柄が1つくらいはあるもので、私は不器用ながら、営業だけはそれなりにできました。成績が良いと、昇格します。現場の小さなリーダーを任されました。部下との関係も良好でしたし、業績も悪くありませんでしたので、粛々と業務を遂行していました。

しかし、なぜか上司から言われるのは、「もっと、私のところに来ていいんだよ」といったセリフ。よくわかりませんでした。

いくら考えてもその意味がわからず、「飲みに行きませんか?」と声をかけたりもしました。しかし、その上司が求めていたのは、どうやらそういうことでもなかったのです。

さて、あなたなら「もっと、来ていいよ」の意味をどう捉えますか。

ここを押さえておかねば、これからのビジネスパーソンとしてのキャリアを無駄にしかねません。ここはしっかりと理解しておきましょう。