会社の経営層への提案を通りやすくする方法はあるのか。組織人事コンサルタントの浜岡範光さんは「いかに企画を通すかを目的にしないでほしい。経営陣が存分に議論をして、ベストな意思決定ができる材料を準備して提示することが大切だ」という――。

※本稿は、浜岡範光『圧倒的成果を生む 人事施策の考え方』(テオリア)の一部を再編集したものです。

会議室でビジネスマン
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「会議の場で何も決まらない……」

「担当役員からのオーダーに基づいて施策を検討していたのに、経営会議の場でみんなが好き放題に意見してきて、いきなりハシゴを外されてしまった……」

「リサーチやサーベイをもとにして、ベストだと思う打ち手を起案したのに、経営陣に『こうしたい』という意志がなく、いつまで経っても物事が前に進まない……」

「近年の理論やトレンドをわかっていないワンマン社長が、その場の思いつきでどんどん発言するので、会議の場で何も決まらない……」

組織人事コンサルタントとして、クライアント企業の経営会議に参加させていただくと、こんなシーンによく遭遇します。また、私が運営に入っている人事塾でも、生徒のみなさんからはこうしたお悩みをよくいただきます。

そして何を隠そう、かつての私自身も似たような「板挟み状態」にしょっちゅう陥っていました。「いったい自分は、誰のため・なんのために仕事をしているんだろう……?」と泣きたくなることも、何度あったかわかりません。

リクルートの経営企画部にいた当時、私に与えられた最も大きな仕事の1つが、毎週の経営会議に向けた「論点整理」でした。

前週に上がってきた起案をすべて事前にチェックし、「本当に経営陣が議論すべき内容なのか?」「彼らが意思決定をするために必要な材料は揃っているか?」を検討していくわけです。多いときには週に10〜15件の起案があり、それぞれの起案者と事前打ち合わせをしたりもしていたので、かなりハードな日々を送っていた記憶があります。

「ひよっこ経営企画」の憤慨

あるとき、とある方から1件の起案がありました。

それはとても魅力的な取り組みであり、社会的インパクトの観点でも「これはやらないより、やったほうがいいな!」と思える内容でした。また、あらかじめその方に話を聞いてみると、彼はそのプロジェクトに並々ならぬ熱い思いを抱いていることも伝わってきました。

しかし、経営会議の当日――。

どういうわけか、その起案内容をめぐって、議論が荒れに荒れたのです。結局、経営陣は落とし所を見つけられず、何も意思決定しないまま会議は終わってしまいました。

その起案をすっかり応援する気持ちになっていた私は、その結末に憤慨しました。せっかくのアイデアが採用されなかったのが、あまりに悔しかったのです。

「あんなことも決められないウチの経営陣ってなんなんですかね! 意思決定するのがあの人たちの仕事なんじゃないんですか? ぶっちゃけ『この人たち、仕事してないじゃないか』って思ってしまいましたよ」

会議後、ひよっこ経営企画だった私は、鼻息荒く上司(当時の部長)にそんな話をしました。すると、部長からはこんな言葉が返ってきたのです。