食後、急激に血糖値が上がる「血糖値スパイク」は、血管を傷つけ動脈硬化の原因になるとされている。どうすれば避けられるのか。栗原毅『栗原式 すごい糖尿病の自力克服法』(エクスナレッジ)より、効果的な運動を紹介する――(第1回)。

なぜ早食いは危険なのか

ゆっくり食べることを習慣にしましょう。これこそが血糖値スパイクを防ぐ、もっとも確実な方法です。

グラフは血糖値スパイクを示す食後血糖値の変化を示しています。食後「高血糖が起きている人」は、お昼の食事(12時)の後、血糖値は200mg/dLくらいまで上がります。

【図表】動脈硬化を進める血糖値スパイク
※出典=NHKスペシャル取材班『血糖値スパイクから身を守れ!』宝島社2017より引用。『栗原式 すごい糖尿病の自力克服法』(エクスナレッジ)

この高血糖を下げるため、インスリンが大量分泌され、血糖値は100mg/dLくらいまで下がります。

夕食(18時)の後も同じように食後高血糖が起きていますが、このような血糖値の急上昇と急下降が繰り返されるたびに血管が傷つけられ、動脈硬化を進めます。

これに対して、健康な人の血糖値は急激に上がらず、ゆるやかに推移しています。しかし、健康な人でも早食いをすると、早期のインスリン分泌が食後高血糖の上昇に追いつかず、血糖値が急上昇します。

すい臓への負担も減らせる

逆に、ゆっくり食べると、インスリンが少しずつ分泌されるので、食後血糖値の上昇がゆるやかになり、ピークも低く抑えられます。

また、インスリンの分泌量も少なくなるので、すい臓の負担を減らせることになります。

食事をゆっくりとることを心がけると、かむ回数が自然に増えてきます。

かむ回数が増えると、インクレチン(消化管から分泌される血糖値を調整するホルモン)が分泌し、早期のインスリン分泌が促されるため、食後血糖値の上昇が抑えられるとされています。このような健康によい効果がわかっていても、早食いの習慣をやめるのはむずかしいようです。でも糖尿病の人は、なんとしてもこれだけは実行してほしいのです。