客を集める大型店から、地元客に使われる施設に
大型店の跡に商業施設が戻っても、かつてと同じ役割を担うとは限らない。京成電鉄は、旧イトーヨーカドーの12番街ビルを改装し、2026年3月18日にイオンモール津田沼Southを開業した。運営はイオンリテールで、新津田沼駅に直結し、核店舗のイオンスタイルと約50の専門店が入る。
核店舗のイオンスタイルが扱うのは食品やコスメが中心だ。衣料や暮らしの品までそろえる総合スーパーの役割は隣のNorthが担う。取材した9月2日の午前11時半ごろ、Northの地下駐車場はほぼ満車だった。
一方、Southは映画館やレストラン、イベント会場を備えた「体験型」の施設と位置づけられている。売り場の配置を見ると、駅を使う人の生活との接点が見えてくる。地下1階と1階には食品、駅とつながる2階にはコスメの売り場がある。通勤・通学の行き帰りに、必要なものを買い足しやすい構成だ。
上の階には若い世代に向けた衣料や雑貨、ゲームセンター、推し活グッズが並ぶ。6階には13店の飲食店、7階には映画館とスヌーピーの屋内遊び場が入る。買い物だけでなく、食事や休日の遊びにも使える。
9月2日の午前11時前には、6階で開店を待つ列ができていた。
かつての津田沼では、大型店の品ぞろえやセールが、周辺地域から買い物客を呼び込んだ。Southの構成からは、通勤・通学時の買い物に加え、飲食や映画などでも繰り返し使ってもらおうとする狙いがうかがえる。
駅前の施設には、日常の買い物を支えながら、食事や娯楽のためにも足を運んでもらう工夫が求められている。



