日本の防衛予算(当初)は、この10年間で約5.1兆円から約9兆円へ、1.7倍以上に増えた。ところが、別の機体から部品を使い回す「共食い整備」がなくならない。海上自衛隊の国産哨戒機「P-1」は、40機のうち任務に就けるのが2~3割にとどまると報じられている。政治学者の伊藤隆太さんが、米英仏との比較から、その原因を読み解く――。
2015年7月18日、イギリスのグロスターシャー上空を飛行中のP-1
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任務に就けるP-1は2〜3割との報道

防衛費の5年計画では、支出総額が前の計画から15.5兆円増えた。ところが、海上自衛隊(海自)の国産哨戒機「P-1」のうち任務に就けるのは、およそ2〜3割にとどまるという。

日本テレビが2026年9月19日、関係者の話として報じた。防衛白書によると、同年3月末の保有数は40機。報道の割合を当てはめると、任務に就けるのは8〜12機という計算になる。

P-1は日本周辺の海で潜水艦などを探し、警戒監視を担う。切れ目なく見張るには、交代に使える機体も確保しなければならない。

なぜ、防衛費を増やしても使える装備がそろわないのか。米英仏との比較から見えてくるのは、予算の額だけでは解決しない、部品の発注手順や整備契約の弱さだ。その影響は、整備の現場に表れている。