セールスレディの勧誘で何げなく入ってしまった保険。しかし、払込保険料が世帯年収に占める割合は8%も占めているのが実情だ。
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減り続ける生命保険の世帯年間払込保険料

2000年代半ばまでは、「保険料の負担が重い」といった相談が全体の8割以上を占め、もっぱら大手生保の「定期付終身保険」の見直しを行っているような状況だった。それがここ数年は、新興の“カタカナ生保”や損保系の終身保険などにいくつも加入して負担に苦しむケースが増えているのだ。

以前は大手企業の株式を保有している大手生保のセールスレディがオフィスで職域営業することが多かった。しかし、持ち合い解消などによって受け入れの義理がなくなったうえに、機密保持や個人情報保護の問題なども加わり、オフィスへの出入りが難しくなり、大手生保の優位性は次第に失われるようになった。その間隙をぬって急成長してきたのが保険ショップや、複数の保険会社の商品を扱う乗り合い代理店、外資系の営業マンたちなのである。

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それでも世帯年収に占める払込保険料の比率は8%

そうした大手生保の職域営業の衰退で、「誰でも保険に加入するもの」というムードが薄れ、若い世代では「収入に余裕がないので加入していない」というケースも増えている。実際に子供が就学を控えた20代、30代の家庭でも保険に入っていないので、「そろそろ加入すべきか」という相談も少なくない。

棒グラフを見てわかるように、1世帯当たりの生命保険の年間払込保険料は減少傾向にある。その要因の1つとして、共働きが増えたことが考えられる。一家の大黒柱である夫が亡くなった後、遺族の生活を支えるのが保険の役割なのだが、妻が夫並みに稼いでいれば保険の必要性は低くなるからだ。しかし、円グラフあるように、払込保険料は世帯年収の8%を占めている。収入が伸び悩んでいるだけに、その負担は依然として重く、さまざまな角度から保険の見直しが必要になってくる。