老後のお金の不安はどうすれば解消できるか。立命館アジア太平洋大学前学長・名誉教授の出口治明さんは「仮に年金がほとんどもらえないような事態になったとしても、老後のお金の不安はそんなに心配する必要はない。明日の食い扶持は、今日稼げばいい」という――。

※本稿は、出口治明『誰も行ったことのない場所へ行こう。そして誰もやらなかったことをやろう。』(祥伝社)の一部を再編集したものです。

豚の貯金箱
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お金の不安を考える

物価は高くなるのに、給料はなかなか上がらず、子育てにお金を使えるのか、

将来のお金はどうなるのか……お金にまつわる不安は尽きません。

お金の不安を払拭するためには、お金の知識が必要です。

今回はお金の基本のお話です。

学生と社会人の違いというと、誰でも真っ先に「仕事」のことを思い浮かべます。でも前にお話ししたとおり、仕事は人生の3割以下を占めるにすぎません。7割以上を占める生活のほうが、はるかに大事です。

しかし、日々の生活は「お金」がなければ成り立ちません。社会人になると、基本的にはそれを自分で稼ぐことになります。大学を卒業するまでは親に面倒をみてもらっていた人も、そこからは自力で生活を支えなければいけません。

もちろん、学生時代からそうだった人もいるでしょう。しかし社会人としての長い人生には、これまでとは違うレベルのお金がかかります。

お金は人生の大問題。

あなたも、その重みを感じて不安を抱いている一人かもしれません。

それまでは当たり前のように親から学費を出してもらっていたけれど、いずれ自分が親になったときに同じことができるのだろうか――そう思った途端に、親への感謝の気持ちが深まった人もいるでしょう。