インフルエンザへの対応を甘く見てはいけない。とくに“薬選び”には注意が必要だ。一歩間違えると命を落とすリスクもあるという。『知らないと後悔する市販薬の最高の選び方』(ライフサイエンス出版)より、一部抜粋してお届けする――。
薬箱のラベルを読む薬剤師
写真=iStock.com/LumiNola
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「風邪」と「インフルエンザ」との違い

【いろは(聞き手)「インフルエンザ対策にどんな市販薬を用意しておけばいいのかしら?」

【メディ(薬事情に詳しい)「インフルエンザは基本的に病院を受診しないといけないのよ」

【Close-up:間違いだらけの風邪対策】はこちら
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【いろは】「それは分かってるけどさ、微妙な時とかあるじゃない?そもそもインフルエンザって結局風邪と何がどう違うのよ」

【メディ】「まず症状としては風邪もインフルエンザも熱や喉の痛み、鼻水、咳などが出る。これらは一般的に風邪症状、感冒症状と言われるものなんだ」

【いろは】「インフルエンザは違うの?」

【メディ】「インフルエンザはそれらに加えて、関節痛や高熱、頭痛が現れたりするよ。後は場合によるけど、食欲不振や全身のだるさなどが出たりもするね」

【いろは】「インフルエンザのほうが遥かにしんどいイメージよね」

【メディ】「症状の現れ方として、風邪は比較的ゆっくり症状が出るのに対してインフルエンザは急激に全身に症状が現れることが多いとされているよ」

【いろは】「イッキに症状が出たらつらいわよね」

【メディ】「風邪は一年中どの時期でもひく可能性があるけど、インフルエンザは主に冬に感染する点も違いの一つね。それに風邪とインフルエンザには原因のウイルスの違いもあるんだ」

「風邪」を治す薬は存在しない

【いろは】「風邪ウイルスっていうのがいるわけ?」

【メディ】「実は風邪っていうのは正式な病名ではないんだ。正式な名称としては、風邪症候群、感冒、急性上気道炎などと言われたりするよ」

【いろは】「確かに、喉風邪多いものね」

【メディ】「風邪のウイルスは、ライノウイルス、アデノウイルス、RSウイルスなどでその他にも各種細菌が原因ウイルス・原因菌となっているんだ」

【いろは】「たくさん種類があるのね」

【メディ】「インフルエンザは、インフルエンザウイルスが引き起こす一連の感染症のことを指している。実はインフルエンザも、風邪症候群の中の一つだったりするんだけど、あまりにも同じウイルスで流行するから、別枠みたいな感じで呼ばれているイメージだね」

【いろは】「風邪のボスって感じなのね」

【メディ】「実は風邪症候群の原因ウイルスに効く薬はないとされているのよ」

【いろは】「え、風邪薬とかあるじゃない! わたし騙されたってこと?」

【メディ】「風邪薬は原因菌に直接作用しないの。熱を下げる、鼻水を止める、咳を止める、喉の痛みを抑えるなどの各症状に効く成分が配合されている複数の薬の集合体なんだ」

【いろは】「風邪は治んないけどつらい症状だけを和らげるって感じなのね」