人生でしばしば遭遇する逆境を乗り越えるには何が必要か。立命館アジア太平洋大学前学長・名誉教授の出口治明さんは「もう自分の足では歩けないと知ったとき、僕は少しも落ち込まなかった。それは気力や精神力によるものではなく、それまで多くの本から学んだ力が僕を支えてくれたからだ」という――。

※本稿は、出口治明『誰も行ったことのない場所へ行こう。そして誰もやらなかったことをやろう。』(祥伝社)の一部を再編集したものです。

海と本
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人生は多種多様な「問い」の連続

ときに逆境に遭遇する人生には、気力、体力、精神力などさまざまな「力」が

必要ですが、いちばん重要なのは「知の力」です。

ひらめきも、思考力も、材料となる「知」が必要です。

ではどうやって学んでいけばいいのでしょう。

新しい企画を出すにしろ、これまでと違う売り方を模索するにしろ、あるいは会議で自分の意見をいうにしろ、仕事では常に何らかの「答え」をアウトプットすることが求められます。

与えられた問いに答えを出すには、自分の頭で「考える」しかありません。思考しなければ、何かを思いついたり、判断したりできないのは当たり前のことです。

学校で使っていた問題集なら、どうしてもわからなければ「正解」のページを見れば答えが書いてありました。しかし仕事で投げかけられる問いには、正解がありません。

だからとにかく自分なりの答えが出るまで「考える」しかないのですが、何をどう考えればいいのかもわからない問題は世の中にはたくさんあります。いくら考えても、良いアイデアが浮かばないことは少なくありません。

あなたも、仕事で与えられた課題をどう考えればいいのか悩むことがあるのではないでしょうか。「高い思考力があれば、いろんな問題により良い答えを出すことができるのに」というわけです。

それは仕事にかぎったことではありません。僕たちの人生は多種多様な「問い」の連続です。より良く生きていくには、あらゆる物事をよく考えなければいけません。