受話器で殴られ、定規で叩かれ

伊藤忠商事社長 小林栄三
こばやし・えいぞう●1949年、福井県生まれ。県立若狭高校卒。72年大阪大学基礎工学部卒業後、伊藤忠商事入社。2004年6月から現職。10年4月より代表取締役会長に。

商社である伊藤忠商事にとって、人材、人脈は最大の財産です。商社で働くならば、モノにもおカネにも企業にも、そして人間にも興味を持たなくてはなりません。

人に興味を持つということは、イコール、人を好きになるということ。人を好きになるということは、個人の強い点を認めるということです。欠陥や弱点ばかりを指摘するのではなく、いい点を見つける。メーカーのような技術がベースになっている企業と商社は根本的に発想が違うのです。