失言が止まらない

失言、珍答弁で有名になってしまったが、数少ないたたき上げだ。大学は夜学に通い、20代で建設会社を立ち上げた。その後、市議、県議を経て1996年に衆議院で初当選。2009年に落選するも、12年には復活。竹下派となった田中角栄元首相の流れを汲む派閥に所属していたが、安倍晋三総理の「一強」が盤石になるのを見て退会。今は主流派となった二階派に身を寄せた。権力の臭いをかぎ分ける嗅覚は敏感だ。

五輪・サイバーセキュリティ担当相 桜田義孝氏(時事通信フォト=写真)

しかし目立った実績はないので、自ら「なぜ五輪相に選ばれたか私はわかりません」というのも正直な発言だ。五輪憲章も「読んでいない」、サイバーセキュリティ担当だけど「パソコンを打つことはない」、スタッフが用意した「答弁書を間違いなく読むことが大臣の最大の仕事」等々。ある意味「正直」で、汗を拭いながら必死に答弁する姿には愛嬌もある。すっかり政界の「お笑いキャラ」だが、閣僚としての威厳、品格には問題があろう。

(写真=時事通信フォト)
【関連記事】
「三菱マテ本体ではない」は通用する話か
橋下徹"米朝会談の意味を理解しないバカ"
"80歳の古だぬき"二階氏が権力もつ理由
日本の官僚が"不祥事リーク"を始めた背景
安倍首相が"2024年まで続投"を拒むワケ