幼い子どもをもつ若いママの乳がんは「不条理」
ネットニュースで「小林麻央さん、進行性がん報道! 海老蔵さん会見へ」という記事を見て、大きなショックを受けました。麻央さんといえば、まだ33歳と若く、4歳と3歳の幼い子どもをもつママです。最近、お姉さんの麻耶さんが過労による体調不良で救急搬送されたことからしても、事態は深刻なように思えました。
幼い子どもをもつ若いママの乳がんは、不条理に思えてなりません。厚生労働省の統計を見ても、全乳がん患者のうち35歳未満の若年性乳がん患者が占める割合は、たったの2.7%です。運が悪いとしかいいようがありません。わが家の場合、妻が41歳のときに乳がんになり、娘はまだ6歳になったばかりで、若年性乳がんではなく、娘も麻央さんのお子さんよりも大きかったのですが、それでも神を恨んだほどでした。
市川海老蔵さんの会見で気になったのは、麻央さんの病状が「進行性の乳がん」「比較的深刻」「1年8カ月の闘病で手術に至っていない」ことです。これらのことから、転移しているのではないか、とみる医者もいるくらいです。
私の妻の場合、右乳房にがんが見つかったとき、すでに右脇のリンパ節にも転移しており、3つのしこりのうち1つは5×3センチもありました。そのため、すぐに手術をすることができず、半年間の抗がん剤治療でしこりを小さくしてからの手術となりました。
ただ、医療は常に進歩しています。麻央さんが最高の治療を受けているのなら、乳房を温存する方向で、治療に長い期間をかけていることも考えられます。
いうまでもなく、乳房は女性の象徴です。ほかのがんの手術と比べ、かなりデリケートな問題を抱えています。妻の場合、がん細胞を取り残す危険性を避けるため、結局は右乳房全摘出を選びましたが、乳房を1つ失ったショックは想像以上に大きく、心に深い傷を負うことになりました。