悪い習慣をやめる全技術、公開
前回(「なぜ、早起きを決意しても、翌朝は別人か」http://president.jp/articles/-/13176)は、先延ばし、ネット・スマホ依存、食べ過ぎ、夜更かし、無駄遣いといった典型的な「悪い習慣」をやめようと思ってもなぜやめられないかなどを説明し、やめるための原則やその事前準備の方法をお伝えしました。
今回は、悪い習慣を「やめる」までのプロセス(約3カ月・13週間)を、4つの段階(禁欲期、無気力期、安定期、倦怠期)に分け、それぞれの時期の特性に応じた対策をご紹介していきます。
フェーズ1.禁欲期(第1週~第3週)
悪い習慣から抜け出そうとするこの禁欲期は、とにかく誘惑に負けそうになる時期となるでしょう。以下に、禁欲期を乗り切るための方針と対策をご紹介します。
禁欲期は、成功と挫折を繰り返す時期です。山あり谷ありでいいので、3週間、とにかく続けることが重要です。柔軟な姿勢で昨日の失敗を引きずらないようにしてください。
では、どのようにしたら失敗しながらも「とにかく続ける」ことができるのか。
[対策1]誘惑を絶つ環境を作る
禁欲期は誘惑の要因を避ける努力をしましょう。例えば、コンビニには立ち寄らない(食べ過ぎ対策)などの環境を作ることが有効な対策なのです。
[対策2]行動を「見える化」する
ほとんどの習慣行動は、無意識的に繰り返されているので、コントロールできません。しかし、数値や言語によって記録し、「見える化」することで管理できるようになり、自己コントロールしようという意欲が湧いてきます。たとえば、万歩計を持ち歩いていて、今日は歩数が足りないとなれば、一駅でも歩いて行こうと意識できるでしょう。
[対策3]「投げやり」に上限を作る
一度の挫折でタガが外れて、もうどうでもいいやと「投げやり思考」に陥るケースがこの時期に起こりやすいので対策が必要です。
(1)「投げやり思考」に陥るケースを考える
会社でむしゃくしゃしたときなど、挫折してしまいそうなケースをいくつも想定してください。常にこうした落とし穴となるケースを頭に置いておくためです。
(2)挫折時の対策を考える
たとえば、食べ過ぎ対策として最後のデザートだけは我慢するなどです。
投げやり思考のなすがままになると、モチベーションが再起不能になる可能性があります。せめて少しだけでも自分ルールが守れた、というコントロール感を持っておきたいところです。