「外国人を安くこき使っているのか」「日本人を雇わないのか」。そばチェーン業界トップ「ゆで太郎」には、外国人雇用をめぐる批判が絶えない。それでも池田智昭社長は「給料を上げても日本人が集まらない。これが外食業界の現実だ」と語る。500人の外国人正社員を雇い続ける本音とは。フリージャーナリストの前屋毅さんが聞いた――。(第3回/全3回)
初任給を12万円あげても日本人が集まらない
今年2月の衆議院選で政策に掲げる政党もあるなど、外国人問題は関心を集めている。そのためなのか、外国人を雇用する企業を批判する声もあるようだ。
この状況を黙って耐えている企業が多いなかで、日本そばチェーン店「ゆで太郎」を展開する「ゆで太郎システム」は、「外国人を安く使っているわけではないし、日本人の採用をしていないわけでもない」という自社の見解をFB(フェイスブック)に投稿している。
外国人雇用に対する批判や懸念に対する反論。外国人を不当に扱ったり、優遇しているわけではなく、新規出店をしようとすればスタッフが必要だということを主張している(株式会社ゆで太郎システムのFacebookより)
なぜ、ゆで太郎は外国人を雇用するのか。ゆで太郎システムの池田智昭社長にストレートに訊いてみた。それに、即座に答えが戻ってきた。
「人手不足のなか、外国人を雇わなければやっていけないのが現実だからです。ゆで太郎は現在でも年間20店舗くらいを出店していますが、そのためにも人が必要です。24時間営業の店舗もありますが、そのためにも人手が必要です。
常に日本人の募集も行っていますが、なかなか集まらないのが現実です。現在、外国人社員は約500人います。『外国人を安くこき使うのか』とか『日本人を雇わないで、外国人を優遇するのか』といった批判もありますが、これが外食業界の現実なんです」
同社は日本人採用にも積極的で、今年も23人の大学新卒者が入社することになっている。今年の初任給は33万円で、12年前が21万円だったというから、かなり待遇は引き上げている。

