小池百合子東京都知事は2016年に「東京大改革」を掲げて初当選したが、どのような成果をあげたのか。元都民ファーストの会、現地域政党自由を守る会代表で都議会議員の上田令子さんは「初当選以降はむしろ都議会主流派の自民党、公明党にすり寄っている。小池氏は私を含めてお世話になった人を踏みにじった」という――。

※本稿は、杉山大志ほか『SDGsエコバブルの終焉』(宝島社)の原文を元に一部を再編集したものです。

「小池都知事の学歴詐称問題」小島敏郎氏の勇気ある告発

再エネ利権や環境破壊問題などで露呈した小池知事の本性が今、完全に暴かれようとしています。

2024年4月に発売された『文藝春秋』5月号によって、小池知事の学歴詐称問題が再燃したのです。

卒業証書
写真=iStock.com/mapo
小池知事の学歴詐称問題が再燃(※画像はイメージです)

小池百合子氏の環境大臣時代には環境官僚として、都知事になってからは東京都特別顧問→都民ファーストの会事務総長として小池知事を支えてこられた弁護士でもある小島敏郎氏が勇気ある告発をされたのでした。

在日エジプト大使館のフェイスブックページで公表された「声明文」

4年前の都知事選直前の2020年6月8日、在日エジプト大使館のフェイスブックページで、なぜか突如として日本の都知事の学歴を証明する“声明文”が、コレマタなぜか日本語と英語だけ(肝心のアラビア語なし)で公表されました。

結果は次の通りです。

「その効果は絶大だった。新聞・テレビはこの声明を一斉に報じ、学歴詐称疑惑を追及する声は一気に沈静化。都議会では、自民党、共産党、上田令子都議が『小池都知事のカイロ大学卒業証書・卒業証明書の提出に関する決議案』を提出したものの、間もなく自民党と共産党が提出者から離脱(上田注:結局日和る共産党は不確かな野党)。決議案は否決された」(文春オンライン「小池都知事『元側近』の爆弾告発『私は学歴詐称疑惑の“隠蔽工作”に手を貸してしまった』」より)

このように、エジプト政府相手にひるんだのか、大手メディアも都議会議員も、私以外の全員が一気にトーンダウンしてしまいました。

それでもこの4年間挫けず、バカにされようと嫌がらせされようと私が質問を継続してきたのは、私の中に虚偽を看過できないという強い信念と秘めたる根拠があったからです。