――ビジネスパーソンが人脈をつくるためには、たまにはそういうパワープレーも必要なのか。
特に社内では力を見せることは重要でしょう。
しかし、人脈づくりの基本はマジメとケジメだと思っています。なぜなら私自身が“あの人だけは助けてあげたい”と感じた人はみな、マジメな人たちばかりでしたから。
また、上下左右のケジメも重要な要素。上司と部下、取引先といった枠を尊重する誠実な人は誰からも信頼されるのではないでしょうか。
そんなケジメの垣根を越えて誰とでも友人になろうとする人とも多く出会いましたが、私の経験上、彼らが本当の味方になったことはありません。
やはりきちんと段階を踏んで徐々に親しくなっていくような関係の結び方が、ビジネスにおける信頼に直結するのではないでしょうか。
会社力研究所代表 長谷川和廣(はせがわ・かずひろ)
1939年、千葉県生まれ。中央大学卒。十條キンバリー、ゼネラルフーズ、ジョンソン等でマーケティングを担当。その後、ケロッグジャパン、バイエルジャパン、バリラックスジャパンなどで社長を歴任。2000年ニコン・エシロールの代表取締役就任。50億円の赤字を抱えていた同社を1年目で営業利益黒字。2年目で無借金経営に変貌させた経営手腕が高く評価される。
1939年、千葉県生まれ。中央大学卒。十條キンバリー、ゼネラルフーズ、ジョンソン等でマーケティングを担当。その後、ケロッグジャパン、バイエルジャパン、バリラックスジャパンなどで社長を歴任。2000年ニコン・エシロールの代表取締役就任。50億円の赤字を抱えていた同社を1年目で営業利益黒字。2年目で無借金経営に変貌させた経営手腕が高く評価される。
(取材・構成=宇野 晃 撮影=鷹尾 茂)