――そういう人が何かのきっかけで変わるということはあるのか?

あります。実は横着者というのは仕事の面白さをわかっていないだけなのです。面白いと思っていないから、仕事を自分から遠ざけようとしているわけです。ただ、こういう人たちに仕事の楽しさを教えることは本当に難しい……。

――それはなぜなのか?

一度、体力と知力の限界まで仕事をしてみる決心が必要だからです。横着者は今まで真剣に仕事をした経験がないので“仕事の勘所”というものを掴んでいません。だからよけいに仕事がつまらなくなる。そんな負のスパイラルを断ち切るには、ハードワークをしてみるのが一番です。このハードワークにはもうひとつの効果があります。上司や部署内の人間たちに『お、彼はこの頃、変わったな』と思わせることです。すると不思議なもので、周りの評価が上がれば、本人も仕事が楽しくなってくるのです。

上昇:ツキを呼び込む人
停滞:スランプを招く人

スランプは、誰でも経験すること。普通なら、スランプ続きだからといって、即リストラ候補、ということにはなりません。

ただ、問題はなかなかスランプから抜け出せないタイプです。例えばこのタイプの営業マンが一度売れない波に呑まれると、一様に動かなくなります。机の上であれこれ販売戦略を考え、コンピュータの前で得意先や市場の動向を調べる時間が長くなる。この手のタイプは危険かもしれません。