期待どおりに昇進できないというケースは誰にとってもどこの会社でも非常によくあるものだ。その経験を逆にバネにして、這い上がる方法を伝授しよう。
悲惨な経験でなく単に「落胆した」と位置づけよ
昇進を見送られたら、誰だって落胆するし、自尊心が傷つくことさえある。そのポジションを約束されていた場合であれ、単に自分で昇進資格があると思っていただけであれ、合格点に達しなかったと聞かされるのはつらいものだ。だが、それはしょっちゅう起きることであり、経済情勢が厳しいときは、企業は昇進や昇給を控えるため、さらにひんぱんに起きるだろう。
だが、希望はある。自分の信用や自尊心は無傷のままでその経験を乗り切り、その経験を生かしてよりよい社員になることも可能なのだ。昇進がかなわなかったと聞かされても、落胆のために自分のパフォーマンスやキャリアに悪影響が出るようなことがあってはならない。
「なんとかしようと行動すれば、事態は将来決して悪くはならない」と、ミシガン大学心理学教授で、ポジティブ心理学のパイオニア、クリストファー・ピーターソンは言う。
「こうした挫折を悲惨な経験ではなく単に落胆した経験と位置づけ直すことは可能だ」と、『The Blame Game』の著者で、ダットナー・コンサルティングの創業者、ベン・ダットナーも語る。この状況を耐え忍ぶだけでなく、最大限に生かすための5つの方法を紹介しよう。
気持ちが落ち着くまで待て
「まず注意すべき点は衝動的に、もしくは反射的に感情のままに行動しないことだ」と、ダットナーは言う。怒りにまかせて、事態を悪化させてはならない。
とにかく衝動的に行動せず、湧き上がってくるあらゆる感情をありのままに受け止めよう。あなたはおそらく落胆や怒りを感じているだろうが、いくらかホッとした気持ちも感じているかもしれない。十分落ち着くまで自分の感情に向き合おう。ただし、感情に溺れてはいけない。「怒ったり落ち込んだりしたのでは、次の昇進にはつながらない」と、ピーターソンは釘を刺す。