自己弁護より他人の意見を聞け

気持ちが落ち着いたら、自分がなぜ昇進を見送られたのか、その理由を突き止めようと、ピーターソンはアドバイスする。

可能な場合は、その決定を下した当人に聞いてみよう。自己弁護をせず、相手の話にじっくり耳を傾けよう。「必ず理由がある。その理由が正当とはいえない場合もあるにしてもだ」と、ダットナーは言う。これを自分自身について、また社内での自分の位置について知るチャンスととらえよう。

責任ある立場の人からは率直な答えは得られないかもしれないので、その場合は、「物事がよくわかっている信頼できる人を探してアドバイスをもらおう」と、ピーターソンは言う。自分がそのポジションにふさわしいスキルと経験を備えているかどうかについて、自分の業界のヘッドハンターから意見を聞くことさえ考えられるかもしれない。「自分の能力についての自分自身の見方は、他の人々の見方とは違っているものだ」と、ダットナーは言う。

「ごね得」と考える人は実は損をする

ごねる人間が得をするという現象は多くの組織に見られることかもしれないが、自分の上司や人事部について不平を言ったり非難したりすることは、結局は自分のためにならない。そんなことをすれば、相手は自己防衛に走り、腹を立て、昇進させないという決定は正しかったという思いを強くするだけだ。

「『本当にがっかりしました。このポジションにつくことを心から望んでいたんです』と言うのは、なんの問題もないことだ」と、ピーターソンは言う。

だが、相手の助けを求めることも忘れてはならない。「将来、昇進できるようにするには、どうすればよいでしょう」などと問いかけ、彼らのアドバイスに従って行動しよう。十分な専門知識がないために昇進を見送られたのであれば、訓練や別の職種への横の異動などにより知識を身につける手だてを探そう。

行動が遅いとか、部下を管理しすぎるとみなされているなら、上の認識を変える努力をしよう。

最も重要なことは昇進した人に感じのよい態度で接することだろう。「最もしてはならないことは、そのポジションを得た人をけなすことだ」と、ダットナーは言う。