上昇:味方をつくれる人
停滞:敵ばかりが多い人
ビジネスは戦争だ。よく部下に対して言ってきた言葉で、手紙に何度も書いたフレーズです。だから、味方は多いほうがいい。
しかしそんな簡単なことにも気づかず、淡々と上司に命じられた仕事をこなしている人があまりにも多い。
しかし、現代の日本ではほとんどの企業の経営者はダウンサイジングする機会をうかがっています。
そして、味方がいない人、敵が多い人がまず先に、会社から弾き出される危険があります。
――やはり上司に可愛がられるような人にならないといけない?
いいえ。上司に可愛がられ、部下たちからいい人と言われるような、社内調整役として力を発揮する人材の重要性は、完全に薄れています。厳しいこの時代では自分自身で儲けの糸口を探し出し、プロジェクトを立ち上げ、そして成功を勝ち取るような推進力を持った人が評価されます。
厳しい戦いのなかでは、敵をどんどん倒してくれる人のそばにいたいのが人情というものです。
人を判断する基準は好き嫌いではなく、戦闘能力の有無で決まる時代なのです。
――つまり、そんな戦闘能力を身につけないと、誰からも味方と認められないということか?
少なくとも自分の強みは持ってほしいですね。
私の場合は20代のときに身につけた英語力と当時はアメリカにしかなかったマーケティングの手法でした。
それらをいつもひけらかしているのは嫌みですが、ギャングが背広の内ポケットに潜ませた拳銃のように、たまにチラリと見せる(笑)。
そういうアピールも味方を増やすためには必要でしょう。