大学受験シーズンが到来したが、昨年末までにAO入試や学校推薦などで一足先に合格を決めた高3生もいる。フリーランスライターの清水岳志さんが、昨夏まで野球部に在籍し、男子選手とともに汗と泥にまみれながらも、部活終了後わずかな3カ月で超難関の旧帝国大学に受かった女子部員2人を取材した。なぜ文武両道を叶えられたのか――。
諏訪清陵高校野球部主将兼女子マネだった五味遥花さん
撮影=清水岳志
諏訪清陵高校野球部で主将兼女子マネだった五味遥花さん

高校野球で主将を務めた女子のあっぱれな進路

高校野球で女子がマネジャーやスコアラーとしてベンチ入りするケースは多い。だが、女子がチームのキャプテン(主将)となると、これはかなりレアだ。

長野県の中央部にある県立諏訪清陵高校。昨夏の同校野球部には女子マネ兼主将がいた。任命した守屋光浩監督の見込んだ通り、求心力、リーダーシップを発揮し、公立の普通高校でありながら夏の甲子園の県大会では堂々のベスト16まで進出した

その女子マネ兼主将を務めた五味遥花さんは学力面も優秀で、昨秋、一足先に自己推薦で東北大学に合格した。さらにもう一人の女子マネ・笠原小夏さんも名古屋大学に学校推薦で合格した。2人による旧帝大のW難関突破は校内でも伝えられ、祝福された。

男子選手同様に泥にまみれた

五味さんも笠原さんも、男子選手とともに、暑い日も寒い日も毎日必ず汗を流した。打撃や守備の練習をするわけではないが、裏方仕事の体力的負荷はかなり高い。土のグラウンド上をボールや道具などを運ぶためにあわただしく走りまわっている。

日もとっぷりくれて練習が終われば、選手同様に「今日も一日、力を出し切った」とクタクタになる。帰宅は当然遅くなってからだ。

それにもかかわらず、なぜ文武両道を極め、旧帝大というハイレベルな大学合格という離れ業をやってのけられたのか。