ビジネスの場で使える英語を身に付けるには何をすればいいか。組織開発・人材開発コンサルタントの布留川勝さんは「日本人の英語を読み書きする力は決して低くない。それなのに、いざ発言の場になると沈黙してしまうのは、完璧主義という文化的背景から生まれる心理的ブロックがある」という――。

※本稿は、布留川勝『ニュー・エリート論』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

英語の概念を学ぶイメージ
写真=iStock.com/spaxiax
※写真はイメージです

今求められる英語力とは

グローバル化が進んだいま、英語はもはや単なる語学力ではない。「世界とつながるインフラ」として機能するOS(オペレーティング・システム)である。

シンガポールにいる同僚とのオンライン会議、インドにいるエンジニアとのプロジェクト調整、アメリカにいるクライアントとの商談――これらすべてが英語という共通言語を通じて実施される。英語は、異なる文化・価値観を持つ人同士が協働するための起点なのだ。

ここで重要なのは、参加者全員が必ずしも英語を母語としているわけではないということ。実際、世界で英語を使っている人の約80%は非ネイティブスピーカーだ。インド人もフランス人も中国人も、それぞれの訛りやクセを持ちながら、英語でコミュニケーションを取っている。

だから、あなたの英語が文法的に完璧であるかどうかは問題ではない。それよりも、自分の考えを相手に届けようとする姿勢こそが信頼をつくる。伝えたいという意志は、おのずと「どう言えば相手に届くか」という工夫を生む。

たとえば、シンプルで短い文で相手の認知負荷を下げる、曖昧でない言葉を選び誤解を避ける、結論を先に述べて理解を促進するというように表現を工夫する力も磨かれる。

現代のグローバルビジネスにおいて求められるのは、「ネイティブのような英語」ではなく、「多様な背景を持つ人々と意思疎通できる英語」なのだ。