2月8日の衆院選は自民党の圧勝で終わった。高市早苗首相が掲げた「2年間に限定した食料品の消費税ゼロ」は実現するのか。ライターの中野タツヤさんは「2000年8月から続く高市首相の公式ブログから消費税に関する投稿を読み解くと、その真意がわかる」という――。
令和8年2月5日、総理大臣官邸でシーシー・ウェイ・TSMC(台湾積体電路製造)会長兼CEOによる表敬を受けた高市総理
高市早苗首相(写真=内閣官房/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

ブレまくる高市首相の消費税発言

「消費減税は私自身の悲願でもありました」

1月19日に行われた記者会見の席上、高市首相がこう発言して波紋を呼んだ。1月23日に衆院を解散すると表明し、対抗する中道改革連合が消費減税を打ち出したことに触れ、高市首相も消費減税を主張したのが冒頭の発言だ。

その後の総選挙は「自民大勝・中道壊滅」という結果に終わったが、冒頭の「悲願」発言もその要因の一つだろう。自民党も中道改革連合も消費減税を掲げたことで、消費減税が選挙の争点から消えてしまったからだ。

ただ、第2次高市政権が消費減税を実行するかは不透明だ。

そもそも、現時点では高市首相の口約束でしかない。事実、自民党の選挙公約に消費減税は入っていない。それどころか、「減税のげの字」さえ見当たらない。

しかも、肝心の高市首相の発言もブレまくっている。

日経新聞が報じている通り、2025年5月には「国の品格として食料品の消費税率は10%にするべき」、9月(総裁選中)には「党内の意見集約ができなかった」、10月4日には「すぐに対応できることをまずは優先したい」、11月には「レジシステムの改修などに一定の期間がかかる」など、曖昧な態度に終始している。

公式ブログの記事1000本を検証

「悲願」という言葉の意味を調べたところ、以下のように説明されていた。

ひ-がん〔-グワン〕【悲願】
①ぜひとも成し遂げたいと思う悲壮な願い。「年来の悲願が実る」
②仏語。仏・菩薩(ぼさつ)が慈悲の心から人々を救おうとして立てた誓い。
(weblio辞書より)

要するに、「悲願」とは、相当な長期間にわたって強く願い続けていることを指す。相当な長期間とは、場合によるが、1年や2年ではなく、10年、20年のスパンだと解釈できる。

ちなみに高市首相の初当選は1993年7月。消費税の導入は1989年だから、初当選以来ずっと消費税の廃止や引き下げを願ってきた、くらいの印象も受けるわけだ。

高市首相は本当に長年にわたって消費減税を主張してきたのだろうか。

高市首相の公式サイトには「公式ブログ」が設置されている。マスコミによって切り取られたり、編集された情報ではなく、首相本人が発信したい言葉がそのまま掲載されているはずだ。

2000年8月から続くこの公式ブログから、消費税に関する投稿をピックアップし、本当に悲願だったのか確かめてみよう。