減税論者とは到底思えない

2012年6月17日付の「税と社会保障の『3党合意』を急いだ党執行部」を読んでも、消費税引き上げに反対した様子はない。

「3党合意」とは、民主党野田政権および野党だった自民党・公明党の3党間で締結された、「税と社会保障の一体改革」に関する政策合意のことだ。

2012年2月29日、国家基本政策委員会両院合同審査会で党首討論を行う野田佳彦氏
野田佳彦首相(2012年2月29日)(写真=首相官邸ホームページ/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

この合意により消費税を「2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる」ことが決まった。

この3党合意について、高市氏は事前の相談もなく唐突に決まったと批判しているが、税率の引き上げ自体への批判はない。

方法について、「わずか1年半の間に2段階に分けて引き上げるという手法です。流通販売現場の混乱や対応コスト増の懸念もあり、自民党としては反対だったはずです」という批判も見られるが、あくまで引き上げの手法に向けられた批判で、消費増税自体を批判したものではない。まして、減税方向の主張はかけらもない。

それどころか、こんな文言もある。

消費税のメリットを挙げるとすると、それは「公平性」です。

所得に関係なく1度は消費に伴う税負担をしていただいた上で、真に福祉が必要な方々には、別途、生活扶助や住宅扶助等で手当をする方が順当なのではないでしょうか。

このように消費税のメリットすら挙げ、消費税を社会保障の拡充に充てる考えを示しており、減税論者とは到底思えない。

むしろ「増税」を主導してきた側

2011年にはこんな投稿もある。12月13日付の「野田内閣への疑問7:消費税に関する考え方」から引用する。

自民党は、昨年の参院選の折に、消費税率を10%に引き上げることを公約しています。年金、医療、子育て、障害者施策等々、その使途の内訳(金額)も、昨年中に発表済みです。

消費税は低所得者にも負担がかかりますので、税率アップにはご批判もありましょうが、社会保障制度の継続性と負担の公平性を考えると、間接税を財源として重視する方が良いと判断しています。

政府与党内では当面は「消費税率引き上げの是非」の議論が続きそうな様子ですが、早急に「給付と負担の関係」についての国民的議論と政治の場での十分な検討が必要だと思います。

このように「消費税の10%への引き上げ」に賛成しており、反対ではない。それどころか、「間接税(=消費税)を財源として重視する方が良い」とまで言っている。

これらの投稿を読む限り、高市首相はむしろ「10%への増税」を主導してきた側だったと見られても仕方がないのではないだろうか。