「働けど働けどなお我が生活楽にならざり」。昇給に物価高が追いつかないと言われるが、問題はそれだけではない。私たちの手取りが増えない構造的問題を、経済産業省の元政策担当者である岸博幸氏と、作家の橘玲氏が解き明かす。
昨年の春闘は、平均賃上げ率が5.25%と、34年ぶりの高水準を記録した。しかし、景気のいい報道とは裏腹に「給料が増えた実感がない」と肩を落としていた読者も多いのではないか。
物価高が続き、実質賃金が目減りする中、昇給の効果を感じられないのは致し方ないことのようにも思われる。
だが、それで納得するのは早計だ。給与明細を眺めてみれば一目瞭然。私たちの手取りからは、昇給分の実に半分近くがごっそりと消えている。
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