給与明細を見ればもらえるお金がわかる
出産や転職、失業や不慮のトラブルなど、人生には金銭が必要となる節目が何度も訪れます。そんなとき、条件が合えばそれを金銭的にバックアップしてくれる制度が、国や自治体にはいくつもあります。ところが、普段はなかなかその存在に気付きにくく、気付かなければ申請までたどりつけないものもあります。
給付されるお金の出所を知るには、ご自身の給与明細をご覧いただくとよいと思います。給与明細では、「健康保険」「介護保険」「雇用保険」「所得税」など、さまざまな項目で給料から引き落としがなされています。健康保険料は病気やケガだけでなく出産、子育て関連の給付金が出るし、雇用保険料は失業時に、介護保険料なら自分や家族に介護が必要となったときに役立ちます。毎月の給料からお金が引かれているのを見るとモヤモヤしますが、「これを払うことで何がもらえるのか」と、その効能を知れば気持ちも整理しやすいし、心が鎮まります。
こうした「もらえるお金」「戻ってくるお金」の制度を把握するには、人生の節目のイベントを迎えたときに何かないかチェックしてみる、あるいは環境問題や働き方改革、リスキリングといった社会として推奨されるようなことに関わる機会にチェックしてみるとよいでしょう。例えば省エネが推進されている今なら、自宅のリフォームを行うときに補助金が出たりしますから、そういう観点から探っていくのもよいと思います。もっとも、出産や結婚など役所への書類の提出にともなうものは、役所のほうから本人に知らせてほしいと思うことはありますが……。
*2:セルフメディケーション税制については、「『家族で一番稼ぐ人』がやらないと損! 今さら聞けない『医療費控除』完全ガイド」で解説しています。
雇用保険の新しい給付制度に注目
雇用保険に基づく給付制度がいくつか新しくなりました。働き手が育休を取ると、もともともらっていた給与の6割ないし半分になりますが、昨年4月に出産後休業支援給付金が新設されて、それを上乗せすることで事実上手取りが減らずに済むようになりました。
自己都合で辞めた場合の基本手当(いわゆる失業給付)の給付制限、つまり受け取れない期間が、昔は3カ月だったのですが、直近で2カ月、昨年4月には1カ月に短縮され、転職への踏ん切りがつきやすくなりました。
昨年10月に始まった教育訓練休暇給付金も、知っておいていい制度です。雇用保険の一つですが、いったん仕事を辞めないと受け取れない失業給付と違って、勉強のためなら一時的に会社を休みつつ、失業給付とほぼ同じ金額が受け取れる制度です。
例えば、額面で35万円の給与をもらっている人の場合、1カ月で約19万5000円の給付金を受け取れて、最大150日分受給できます。スキルアップが目指しやすくなりました。
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