いくら単語を覚えても話せるようにならない
英語講師。グロバリ代表。「第二言語習得論」と「コミュニケーション学」を融合した独自メソッドで10年以上、5000人超を指導。著書に『英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方』(日本実業出版社)がある。
昭和の時代から英語の授業といえば、単語帳での暗記、文法ドリル、和文英訳といった「知識中心」の勉強が当たり前だった。ところが「第二言語習得論」(SLA)の研究から独自のメソッドを提唱する英語講師の川崎あゆみさんは、「こうした記憶中心の勉強だけを長時間しても、英語を話せるようにはならない」と語る。
日本人が英語を話せないのは、「英語の正しい学び方」を学んだことがないからだという。では正しい学び方とは何か。それは知識や記憶量を増やすのではなく、脳の中に「英語を英語で理解し、話す回路」を育てることだ。
「日本の英語教育は知識偏重で、それが結果的に『英語を日本語に置き換えて理解する』方法になっています。しかし、英語を話せるようになるには、英語を英語のまま理解して話せる回路を脳の中に作る必要があります。それは『中間言語』と呼ばれ、学習者自身の試行錯誤の中で形成されるものです。私はそれを『じぶん英語』と呼んでいて、その回路を脳の中に育てることを主眼にした教育を実践しています」
第二言語習得論では、間違えではなく仮説検証であること、難しい英語に触れるよりやさしい英語を深めていくことなどに重点を置く。
この回路は、机上の勉強だけでは育たない。そこで川崎さんが提唱するのが、次の4つのステップの循環だ。
①インプット(読む・聞く)
②知識の勉強(暗記や解説による理解など)
③アウトプット(書く・話す)
④スラスラトレーニング(流暢さを高める練習)
①~④をそれぞれ25%ずつの割合で均等に回すことで、脳内に「じぶん英語」の回路が形成され、英語が日本語のように出てくる状態へ導くという。
「大切なのは『意味』に集中し、日本語で考えることなく理解できる経験を積み重ねることです」(川崎さん)
「実は、この勉強法は生成AIと親和性が高いのです」と語るのが、生成AIを活かした英語学習法の普及に力を注いでいる英語講師の谷口恵子さんだ。
「AIはレベルや目的別の教材を簡単に作れますし、間違えても恥ずかしくありません。24時間いつでも、何度でも質問できます。AIを活用することで、川崎さんが提唱される4ステップも格段に回しやすくなります」
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