脳を若返らせる習慣は何か。脳内科医の加藤俊徳さんは「映画や本を見る・読むだけでも脳番地を鍛えられるが、若返る脳をつくるのなら、『見る・読む』で終わらせず『書く』へとつなげていくといい。そのときに書く道具にこだわることも大切だ」という――。

※本稿は、加藤俊徳『80代でも若返る脳』(新星出版社)の一部を再編集したものです。

封書を眺める高齢男性
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脳力を高める「ノート、鉛筆、小刀」の使い方

脳力を高める三種の神器というと大げさですが、ぜひ「ノート、鉛筆、小刀」を揃えておきましょう。小刀で鉛筆を削り、削った鉛筆で日記を書くのです。

3点セットに「辞書」も加えれば完璧です。紙の辞書で漢字やことわざを調べると、手指の繊細な動きで先の記事でお伝えした脳番地の運動系を使い、文字を探すときには視覚系が働いて、得た情報は理解系を経て記憶系に収められます。

昔は小刀を使って鉛筆を削るのが当たり前でしたが、手軽さからシャープペンシルやボールペンに移り、気がつくとワープロ、いまやパソコン・スマートフォンを使うようになりました。

考えながら自分の手で文字を書く機会が減ってしまうのは、脳の若返りの機会を奪うのと同じです。

小刀での鉛筆削りは手指の繊細な動きが必要で、短時間ですが集中力が求められます。昔取った杵柄でササっとこなせるか、おっかなびっくりになるかは、記憶系と運動系の連携プレーにかかっています。

焦らず丁寧に鉛筆を削ってください。鋭く尖った鉛筆の芯の出来栄えに達成感を抱きながら、真っ白な紙に鉛筆を走らせて爽快感を味わいましょう。

こうした明るい気持ちが感情系を刺激します。