健康のためにどんな運動が最適か。作業療法士の荻野修一郎さんは「軽く息が弾む程度のウォーキングがおすすめ」という。では、どれくらいの強度で歩くのがいいのか。荻野氏の書籍『1日15分健康ウォーキング』(高橋書店)より、紹介する――。(第1回)
日本は「座りすぎ大国」
1日8時間以上座っている人が多数を占めている、「座りすぎ大国」の日本。
じつは1日8時間以上座っている人は、4時間未満の人と比べると死亡リスクが1.5倍になるという研究結果が明らかになっています。
座っている間は全身の筋肉の60~70%を占める下半身の筋肉を使わないため、活動代謝があまり行われません。
また、下半身の血液を心臓に送るふくらはぎがうまく機能せず、血流や血中の脂質代謝が低下します。
ゆえに、血液中の中性脂肪の増加、善玉コレステロールの減少、血中インスリン感受性の低下などを引き起こし、最終的には動脈硬化などにつながるとされています。
さらに、脳の血流も悪くなることで認知症にかかるリスクも高まります。活動の低下は認知機能の低下やうつ病といったメンタルヘルスへの影響も大きいといわれています。
シニアにおすすめ「ウォーキング」
シニアの方でも手軽にはじめられる運動としておすすめなのがウォーキングです。
身体的に負担を感じずにできる有酸素運動で、運動習慣がない人でもはじめやすいでしょう。
軽く息が弾む程度のウォーキングは、心肺機能を高め、体力向上や健康維持に役立ちます。
また、日に当たることで、ビタミンDが体内で生成され、骨の形成をサポート。骨密度の低下を防ぎ、骨粗しょう症のリスクを回避できます。
丈夫な骨を育てるにはカルシウムの摂取だけではなく、骨に適度な衝撃を与えることも必要。足裏からの振動は骨を強くするのに適しています。


