消費税10%は「負担は低い」

まず、2020年11月16日付の「『自助』という言葉を批判することの不思議」という投稿には、こんな文言が躍る。

他国に比べると、各種支援サービスに対する国民の負担は低い方だと思います。

日本の消費税は、昨秋から10%に引上げられましたが、他国の付加価値税を見ますと、スェーデンとデンマークは25%、イギリスとフランスは20%、ドイツは19%。国民負担率(租税負担率+社会保障負担率)は、日本は44.6%、スェーデンは58.9%、イギリスは47.7%、フランスは68.2%です。

少子高齢化が進行している中で、将来を見据えて、「給付と負担のバランス」についても、責任をもって率直な議論を行うべき時が来ています。

「租税などの負担が増えても良いから、もっと手厚い福祉を求めるのか否か」ということです。

消費減税の主張どころか、消費税を下げる必要はないくらいに読めるのだが、気のせいだろうか。

2020年11月は菅政権が発足した2カ月後というタイミングだ。少なくともこの時点において高市首相は「消費減税論者」ではなかったと思われる。

安倍政権下で「税率引き上げ」に尽力

もう少し前だったらどうだろうか。安倍政権時の2014年4月15日付「納得できる消費税の使い道」にはこうある。

消費税率を引き上げ、全消費者の皆様にご負担をお願いした以上は、「税負担増に納得できる受益(安心)」を実感していただけるように、努力を続ける決意です。

今回の消費税率アップは、民主党政権時代に、当時は野党だった自民党と公明党も協力をして、自公民で成立させた「税制抜本改革法」に基づくものです。

同法の規定により、消費税率引き上げによる増収分は全額「社会保障の安定化と充実」に充てることとされていますから、結果的には全て国民に還元されるものです。

第2次安倍政権下で、2014年4月に消費税率を8%に引き上げたことを受けた投稿だが、税率引き上げを擁護・正当化する主張が並んでいる。

平成26年6月16日、衆議院決算行政監視委員会に出席した安倍総理
安倍晋三首相(2012年6月16日)(写真=首相官邸ホームページ/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

この当時高市氏は自民党政調会長を務めており、消費税の引き上げについても、党内の意見調整に尽力していたはずだ。

腹の中では消費税引き上げに反対だったとしても、立場上そう主張するわけにはいかなかったのかもしれないが、いずれにせよ、この時点では消費税引き上げに賛成しており、減税論者ではなかった。