50歳から副業を成功させるには、どうすればいいのか。米国公認会計士の午堂登紀雄さんは「どんな人もビジネスのネタを持っている。そのネタを、人が欲しがる商品、サービスに仕立てることができれば副業になる。ポイントは顧客ターゲットや分野を絞り込むことだ」という――。
※本稿は、午堂登紀雄『お金の壁の乗り越え方 50歳から人生を大逆転させる』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
誰でも「副業」のネタを持っている
どんな人でも、30年以上生きていれば必ずビジネスのネタになる素材を持っているものです。
パソコンスキルは普通レベルであったとしても、それをたとえばお年寄りに教えるというのであれば、ニーズがあるかもしれません。つまり、ちょっと視点を変えて「人が欲しがる商品・サービスに仕立てる」「それを欲しがっている人に提供する」ということです。
人の得意領域や好きなことが、何の加工もせずそのまま商品として売れることはめったにありません。素の状態で売れる技術というものは、たいてい上には上がいるし、ライバルも多いもの。そこに参入して勝てるのは、それこそ超がつくプロ級の人くらいでしょう。
私の妻がやっていたピアノの世界でも、ショパン国際ピアノコンクールやチャイコフスキー国際コンクールなど、世界的権威のあるコンクールで入賞するくらいの腕前でなければ、「ただピアノが上手に弾ける」というだけで需要などほとんどありません(これすらも登竜門にすぎず、優勝してもその道では食べていけない、という人も少なくないそうです)。
私たちは素人であり三流です。そんな人間が提供する商品でもお金をいただけるようにするには、ちょっと頭をひねる必要があります。
市場やターゲットを狭く絞り込む、見せ方や売り方を工夫するなど、素材を料理する「商品化」という作業をすることです。