老後の備えはどうすればいいか。米国公認会計士の午堂登紀雄さんは「有力な方法のひとつが個人型確定拠出年金『iDeCo』だ。掛け金が全額所得控除されるため、所得税と住民税が安くなる。この減税効果によって、低金利時代にはありえないほどの高利回りを誰でも簡単に稼ぐことができる」という――。
※本稿は、午堂登紀雄『お金の壁の乗り越え方 50歳から人生を大逆転させる』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
老後対策にお勧めしたい「iDeCo」
65歳を迎えて「NINJA」になる人が急増するといわれています。
ここでいうNINJAとは「忍者」のことではなく、「No Income,No Job Or Asset」、つまり収入も仕事も資産もないことを意味します。
年金支給開始年齢も70歳への引き上げ説が出ているなど、無策のままで老後に突入すると、かなりしんどい状況になりかねません。
その対策の中で有効な方法のひとつが日本版401kともいわれる「確定拠出年金」です。
「確定拠出年金」は「DC(=DefineDContribution Pension plan)」という略称で呼ばれています。本稿でも以下DCとします。
次に、DCには「個人型確定拠出年金=個人型DC」と、「企業型確定拠出年金=企業型DC」の2種類があります。
「iDeCo(イデコ)」という呼称を耳にする機会が増えましたが、これは2016年秋、厚生労働省が公募して決めた個人型DCの愛称です(individual-type Defined Contribution pension planだそうです)。
「企業型DC」は制度の導入を決めるのが「企業」ですので、ここでは主に個人が自由に加入できる個人型DC、つまりiDeCoを念頭に解説します。