お金持ちの家庭は余計なモノが少なく、整理整頓されていると言われる。FPの黒田尚子さんは「服や家具、食品、雑貨など不要品をため込み、それが1畳分以上占有している世帯は少なくありません。直近の1畳あたりの新築分譲マンション価格で計算すると、首都圏在住なら168万円、23区在住なら243万円をムダにしていることになります」という――。
モノを捨てられない人が払っている大きな代償
春は、進学・就職・引っ越しなど、何かと周囲の環境が変わる時期である。これを機に、使わなくなった教科書や参考書、洋服、靴、かばん、子どものおもちゃ、食器、家電など、いわゆる不用品を整理して、すっきり部屋が片付いたという人もいるだろう。
しかし、「やろうと思っていたけれど、結局、今年もできなかった」とガックリ肩を落としている人もいるはずだ。
2022年3月に拙著『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか』(日経BP社)を上梓すると、円安・物価高の状況と相まって、メディアから家計管理や節約ネタの取材依頼が殺到した。そこで気づいたのは「整理整頓はやれば良いことはわかっているが、やっぱり部屋は片付かない」と悩む読者がとても多いことだ。
そこで、今回は使わないモノ、不要なモノの山に囲まれ、家の中で有効に活用できていないスペースがあることで、あなたがどれくらい損をしているかを考えてみたい。