首都圏新築分譲マンションの平均価格が1億円超

不動産経済研究所が4月中旬に公表した3月の首都圏新築分譲マンション市場動向によると、平均価格は前年比2.2倍の1億4360万円となり、単月で初めて1億円超となった。3月単月の数字とはいえ、インパクトは大である。しかも昨年から工事費用も上がっており、今後も首都圏全体の上昇傾向は続くとみられている。

年間ではどうか。同研究所の2022年度の首都圏新築分譲マンション市場動向を見ると、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県における、1戸当たり平均価格は6907万円、1m2当たり単価(以下、単価)は103万9000円となっている。前期比では、平均価格が547万円(+8.6%)と2期連続、単価が8.6万円(+9.0%)と、11年連続でアップしている。

エリアを東京23区に絞ると、単価はバブル期を下回る(1991年度151万円)ものの、2022年度は150万円だから、その差はわずか1万円。今や、新築マンション価格は、ほぼバブル期と同水準になったことになる。

【図表1】は、地域別の平均価格と単価の動向を時系列で表したものである。

【図表】地区別価格動向(平均価格・㎡単価) ※単位:万円
首都圏 新築分譲マンション市場動向 2022年度(2022 年4月~2023年3月)」(2023年4月18日)株式会社不動産経済研究所

東京都以外の神奈川県・埼玉県・千葉県もチェックすると(2016年度と2022年度の比較)、地域によって、上昇幅に差がみられた。

3県のうち、上昇幅が大きかったのが埼玉県。平均価格(単価)は、2016年度4259万円(60万1000円)から、2022年度5135万円(76万8000円)と、平均価格で876万円、単価16万7000円のアップとなっている。

千葉県は、2016年度4089万円(56万3000円)から、2022年度4529万円(66万1000円)と、平均価格440万円、単価9万8000円の上昇にとどまっている。