いつもはビジネス書など時間のムダだとばかりまったく読まないのだが、発行元が新潮社とは珍しく、思わず手に取ってみた。体裁は絵に描いたようなビジネス書だ。著者は企業内研修講師。帯の写真を見るかぎり、よくいるタイプのコンサルタントのように見える。経歴も超高学歴でも外資系戦略コンサルティングファーム出身者でもない。しかし、深く納得させられてしまったのだ。この講師なら古い体質に苦しむ日本企業は劇的に変われるかもしれない。

研修をはじめるにあたり、受講者は経営学の古典を読むことを強要される。マイケル・ポーターの『競争優位の戦略』や『ビジョナリーカンパニー』などだ。経営学を読むことを趣味にしているような人からみるといささか古臭く、現場主義のビジネスマンにとっては時間のムダと感じるような本だ。

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