流行語大賞からみる「不易流行」

2019年の流行語大賞が決まりました。ラグビー・ワールドカップの日本代表の活躍から広まった「ONE TEAM(ワンチーム)」でした。「みんなでひとつになる」というイメージが想起されるこの言葉は、そもそも日本代表を率いたジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチが掲げたチームのスローガンです。

写真=AFP/時事通信フォト
ラグビーワールドカップ2019日本対アイルランド(プールA)の試合に勝利した日本代表が勝利を祝っている(2019年9月28日、静岡エコパスタジアム)

同時期に決まった「今年を表す漢字一字」が「令」でした。これは「令和」の令でもありますが、ふだん使いする多さからすると、「指令」の令のほうが一般的でもありましょう。しかも日本代表のヘッドコーチは「指令」を出してチームを勝利に導く立場です。温故知新にのっとって「不易流行」を、そして「令とワンチーム」から今年の日本の流行を、そして流行から不易についてを、今回展開してみたいと思います。

余談ですが、ラグビー日本代表のユニフォームの胸に輝くエンブレムは「桜」でしたし、「桜を見る会」もかなり話題になりました。さらにはそこに招かれた人たちが実は「サクラ」だったのではないかというオチもありましたので、てっきり今年の漢字一字は「桜」ではないかと私は思っていました(笑)。